お手元の仕訳を「機械が読める1行仕訳」に直す——コピーして使えるAI指示文
第1回で「仕訳に意味のラベルを付ければ、資金繰り表は足し算と引き算で出る」と
書きました。その第一歩は、仕訳を機械が読める形=1行仕訳にそろえることです。
下の枠内をそのままAI(ChatGPT・Claude・Gemini等)に貼り付け、続けてお使いの
会計ソフトから出した仕訳帳データ(CSVやコピーした表)を貼ってみてください。
あなたは会計データの変換係です。これから渡す仕訳データを、
次のルールで「1行仕訳」に作り直してください。
■出力の形(1行=1つの事実)
各行に:伝票番号(束ねの番号)/日付/借方科目/借方補助/貸方科目/貸方補助/
金額/摘要 の8列。表またはCSVで出すこと。
■変換のルール
1. 1行は必ず借方1つ×貸方1つ。片側だけの行は作らない。
2. 総額のまま。相殺・純額化をしない。値引き・返品は打ち消しの行として残す。
3. 橋渡し専用の科目(「諸口」「複合」といった名前の、実体のない中継科目)を消す。
同じ日付の中で、橋の借方合計と貸方合計が釣り合う一群を「1つの取引」とみなし、
橋を挟まずに実在の科目同士を直接つなぐ。片側が1行だけなら、その科目を
相手にして反対側の各行を展開する。両側が複数行なら、同じ伝票番号を
振った複数の行(各行は借1貸1)として1つの取引にまとめる。
4. 1つの取引の行には同じ伝票番号を振る(束ねはこの番号だけで表す)。
5. まとめ払いは、発生行と同じ粒度に分ける。カード引落しなどで
「未払金◯◯円/預金」の1本にまとまっている支払いは、対応する発生行
(利用時の明細)がデータ内に見つかる場合に限り、同じ内訳で分割する。
合計が一致することを必ず確かめる。発生行が見つからなければ分割せず、
「要確認」の印を付けてそのまま残す。
6. 金額を発明しない。摘要を書き換えない。分からない行は勝手に埋めず、
「要確認」列に印と理由を書く。
■自己検算(必ず最後に報告すること)
・変換前と変換後で、借方の総合計・貸方の総合計が1円まで一致しているか
・科目ごとの合計(借方・貸方それぞれ)が変換前後で一致しているか
(橋渡し科目だけは消えるので、変換前の橋の借方合計=貸方合計だったことを示す)
・一致しない場合は、変換結果を出さずに「どの行で崩れたか」を報告すること
■最後に変換ログを付けること
・何行を読み、何行に作り直したか
・橋渡し科目を消した取引の数
・分割したまとめ払いの数
・「要確認」に残した行の数と、その理由の一覧
設定(入力が学習に使われないプラン・設定)をご確認のうえお試しください。
ご不安な場合は、匿名化の方法も含めて当事務所にご相談ください。
最終的な帳簿への反映は、人(顧問税理士)の仕事です。
ポイントは、AIに「分からない所を勝手に埋めさせない」ことと、
「合計が1円も変わっていないことを自分で確かめさせる」ことです。
変換は便利ですが、検算のない変換は使ってはいけません。
社内やお客様への共有、いずれもご自由にどうぞ(指示文の改変利用も歓迎です)。
出どころとして本ページへのリンクを添えていただけると嬉しいです。