1行仕訳から簡易の貸借対照表・損益計算書・資金繰り表を作る——AI指示文付き

コラム|資金繰りとAI(全3回) 第3回

1行仕訳から簡易の貸借対照表・損益計算書・資金繰り表を作る——AI指示文付き

2026年8月26日 税理士法人 鈴木税理事務所

第2回で作った1行仕訳(またはお手元の仕訳データ)に続けて、下の枠内を貼ると、
簡易の貸借対照表・損益計算書・資金繰り表を作ってくれます。
ポイントは「集計は足し算と引き算だけ」「合っているかは別の検算で確かめる
という順番をAIに強制していることです。

AIへの指示文(ここから下をコピー)

あなたは会計データの集計係です。渡した1行仕訳(伝票番号/日付/借方科目/
借方補助/貸方科目/貸方補助/金額/摘要)から、次の3つの表を作ってください。
集計は足し算と引き算だけを使い、金額を推測や補完で作らないこと。

■手順0:科目の区分表を先に見せる
出てくる科目を「資産・負債・純資産・収益・費用」の5つに分類し、
そのうち資金科目(現金・預金・その口座類)がどれかを一覧にして最初に示す。
迷った科目は勝手に決めず「要確認」の印を付けること。
※この区分表が間違っていると全部が狂うので、人が見て直せる形で必ず出す。

■表1:貸借対照表(対象月を指定。指定がなければ最終月)
科目ごとに【月首残・当月借方・当月貸方・月末残】の4列。
資産は「借方−貸方」で増え、負債・純資産は「貸方−借方」で増える。
流動資産・固定資産・流動負債・固定負債・純資産の順に小計を付ける。

■表2:損益計算書(同じ4列・期首からの累計)
収益は「貸方−借方」、費用は「借方−貸方」。最後に当期損益=収益−費用。

■表3:資金繰り表(直接法の簡易版・月ごと)
資金科目が動く行だけを対象に、月ごとに収入と支出を集計する。
・種別は「相手科目」から立てる(売上→売上収入、売掛金→売掛金の回収、
借入金→借入による調達、給与→人件費の支払、のように)
・資金科目同士の行(預け入れ・引き出し・口座間振替)は
収入にも支出にも数えない
・一番上に期首残高、月ごとに「収入計・支出計・月末残高」、
一番下に期末残高を置く
※期首残高が仕訳データに無い場合はその旨を明記し、残高は
「期中の増減」として示すこと(勝手に期首を作らない)。

■検算(表を出す前に必ず実行し、結果を報告すること)
1. 全行の借方合計=貸方合計(1円まで)
2. 貸借対照表:資産合計=負債合計+純資産合計+当期損益(差0)
3. 資金繰り表の期末残高=貸借対照表の資金科目の月末残の合計
4. 期首残高+収入の総計−支出の総計=期末残高
検算が合わない場合は、表を出さずに「どこで崩れたか」を報告すること。

■最後に
・「要確認」にした科目の一覧と理由
・集計から除いた行(口座間振替など)の件数
を報告すること。

仕訳データには取引先名や個人情報が含まれることがあります。お使いのAIサービスの
設定(入力が学習に使われないプラン・設定)をご確認のうえお試しください。
ご不安な場合は、匿名化の方法も含めて当事務所にご相談ください。
3つの表は「試算表と同じ4列」でそろえてあります。月首残と月末残が並ぶので、
前月の表と突き合わせるだけで繋がりを確かめられます。ここでも判断と最終確認は
人(顧問税理士)の仕事です。

連載のまとめ

仕訳に意味のラベルを付ける。データを吐き出す。集計は足し算と引き算だけ。
正しさは別の検算で確かめ、例外と判断は人が持つ——道具を替えなくても、
この順番に組み替えるだけで、資金繰り表は「作る物」から「出てくる物」に変わります。

「自社の帳簿で試したい」「うちの仕訳はこの形になっているか見てほしい」という方は、
お気軽にご相談ください。

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税理士法人 鈴木税理事務所